小説家と戦略(『作家超サバイバル』より)
今秋よりベストセラー作家を目指す方のため、知念実希人が15年の作家生活で培ってきた
『読者を夢中にさせる小説を書く技術』
『売れる本を作る技術』
の全てを伝えるオンラインアカデミーを開講します。
さらに『書籍化確約小説コンテスト』も年2回ほど開催!
優秀作は知念実希人プロデュースのうえ、出版社と作家エージェントが全力で売り込み、ベストセラーを目指します!
情報は無料公式LINEで適宜お伝えしていきますので、皆様ぜひ先行登録をお願いいたします。
無料公式LINEに先行登録して下さった方には、開講時に使える
1ヶ月無料受講クーポンをプレゼント!
登録は上のQRコードから簡単にできます。
スマホの方はこちらかから↓
一緒に将来のベストセラー作家を目指しましょう!!
では『作家超サバイバル』本編をどうぞ!
作家に戦略なんて必要ない。いい作品さえ書いていれば、自然と認められていく。そうあって欲しい。本来、そうあるべきだ。
けれども、そんな甘ちょろい理想論など簡単に吹き飛ばされてしまうのが、いまの出版業界の実情なのである。
新人作家の皆さんは、苦労してデビューしたと思う。何年もかけて投稿をくり返し、そしてようやく作家のスタートラインに立てたことだろう。
けれど、言い換えるとまだスタートラインに立っただけだ。これから、あなたは文壇という血で血を洗う弱肉強食の世界で生き残るため、必死でもがかなくてはならない。それは、アマチュア同士で競い合っていた投稿時代よりも、遥かに激しい生存競争になる。
とても残念ながら、デビューの五年後にまだ『プロ作家』でい続けられる、つまりは定期的に著作を刊行できる割合は十パーセントにも満たない。残りの九十%以上の作家たちは、文壇から静かに退場していくのだ。
このことを言うと、「単に脅しているだけだろう」と言ってくる人がいる。もしそう思うなら、現在活躍している作家の名前を挙げて頂きたい。二十人挙げることができれば、なかなかのものだろう。一般小説の分野だけでも、毎年百人を超える新人がデビューしている。つまり、新人賞を受賞してデビューしたことがある人物が、この日本には数千人いるのだ。その中で、一般的に名を知られる数十人の作家になるのがどれほど困難か、理解して頂けると思う。
さて、だからこそ生き残るために『戦略』が必要になる。実は私、この『戦略』にかんしては、誰よりも優れていると自負している。私の『戦略』をすべて書くと、それだけで一冊の本になるほどのボリュームがあるので、今回はその中でも大切な部分だけ、かいつまんでお話ししようと思っている。
まず、作家として生き残る最多にして最良のパターンは、デビュー作で大ヒットを飛ばすことである。大きな文学賞を受賞して華々しくデビューし、出版社も力を入れて宣伝してくれるので、デビュー作が飛ぶように売れる。まさに夢物語だ。七里さんも葉真中さんも、実はこのパターンである。羨ましいことこのうえない。
デビュー作である程度の読者を掴めば、あとはいい作品を書き続ければいい。その読者を離さず、さらに新規読者を開拓していけばいいのだ。
これが売れっ子作家になるための王道である。湊かなえさんや住野よるさんがまさにこのパターンだろう。
しかし、この王道を進めるのは、ごくごく一部の作家だけである。大多数の作家のデビュー作は売れない。驚くほど売れない。そもそも、発売されたことに誰も気づいてくれない。感想をくれるのは、親戚だけ。悲しくなるのでこれくらいにするが、これが現実なのである。近年は、あの江戸川乱歩賞の受賞作ですら、本当に売れないのだ。
そのようにデビュー作が売れなかった場合、二作目以降の作品を出すのがかなり難しくなる。営業部が「この作家は売れなかった」というデータを持っているので、出版会議を通すのが困難になるのだ。ただそれでも、普通はいいプロット(物語の設計図)を書けば三作目ぐらいまでは出してくれる。
そう、三作目。それまでが勝負なのである。デビュー作が売れなかった作家が、二作目、三作目で売れるということは稀である。出版社も宣伝費を出さないし、デビュー作の売り上げを元に初版部数が決定されるので、そもそも書店の店頭にもあまり並ばない。そして、三作目までで売れなければ、多くの出版社が「今後、お付き合いは難しいと思います」と、戦力外通告をしてくる。
では、三作目まで著作を刊行する意味はなにか。それは、あなたの作家としてのポテンシャルを見せつけることである。世間的には全く注目されなくても、各社の敏腕編集者たちは新人作家の小説を読んでいる。将来、ベストセラーを書いてくれる金の卵を、虎視眈々と探しているのだ。そして、この新人作家は化けるかもしれないと思えば、「うちで書きませんか」と声をかけてくる。
このケースでは多くの場合、文庫書き下ろしの依頼となる。書き下ろしなので原稿料を払う必要もなく、最初から単価の安い文庫で出すことができる文庫書下ろしなら、リスクが少ないので、売れてない作家にも声をかけられるのだ。
文庫書下ろしなら、単行本より(いくらか)多く刷ってもらえる。それに、書店で文庫コーナーは比較的広いので、平台に並ぶ可能性もある。金銭的な実入りは少ないかもしれないが、これは大きなチャンスである。
私は二作目の『ブラッドライン』、三作目の『優しい死神の飼い方』を出したことで、多くの出版社から文庫書下ろしの依頼を受けた。その一つが、『天久鷹央シリーズ』である。
新潮文庫nexというレーベル設立とほぼ同時に刊行された『天久鷹央シリーズ』を、新レーベルの柱にしようと担当編集者は力を入れてくれた。そして、何よりありがたかったのが、表紙のイラストレーターに『涼宮ハルヒの憂鬱』等で有名な、いとうのいぢさんに担当してもらったことだ。
いとうのいぢさんのイラストは、本当に素晴らしい。あれほど魅力的なイラストを描けるイラストレーターは、そうはいない。私はこれを作家人生最大のチャンスと考え、このシリーズを私の代表作とするために『戦略』を練った。
戦略の一つは第一巻を薄い短編集にすることだ。実は、『天久鷹央シリーズ』は第四巻である長編『スフィアの死天使』をまず書いていたのだが、それだとかなり厚くなり、手軽に買うことができなくなるので、まずは「お試し」として買ってもらえるよう、薄い短編集を最初に刊行したのだ。
さらに、私は歯を食いしばって執筆し、『天久鷹央シリーズ』を最初の一年で四冊刊行した。これも『戦略』である。とてつもなく魅力がある、いとうのいぢさんのイラストが書店で四冊も並んでいたら間違いなく目を惹く。「試しに一冊買ってみようかな」と手に取ってもらえる。そう考えた。
その作戦は見事に成功し、『天久鷹央シリーズ』は順調に版を重ねていった。しかし、私は安心しなかった。なぜなら、『天久鷹央シリーズ』が有名になっても、まだ『知念実希人』はまったく有名になっていないからだ。
作家にとってペンネームはブランドだ。『東野圭吾』『宮部みゆき』『伊坂幸太郎』という著者名が書かれているだけで、多くの人がその本を手に取るだろう。
しかし、文庫のシリーズ物の場合、シリーズ名だけ有名になり、著者の名前をほとんどの読者が知らないとういケースがかなり多い。累計数百万部も売ったベストセラーシリーズの作者が書いた他の本が、まったく売れないという現象が驚くほど頻繁に起きるのだ。
それを防ぐ為には二つの解決方法がある。一つは、読者の記憶に残りやすいペンネームをつけることだ。どこにでもありそうな名前だと、なかなかペンネームがブランドにはなりにくい。しかし、特徴的な名前だと読者の意識に残り、「この作家の本、よく見かけるな」と思わせることができるのだ。私の『知念実希人』というペンネームもそれなりに記憶に残りやすく、意識してつけたわけではなかったが、結果的に良かったと思っている。
そしてもう一つが、シリーズ物以外でベストセラーを出すことである。私の場合『天久鷹央シリーズ』が売れ始めたとほぼ同時に、『仮面病棟』が大ヒットするという幸運にみまわれた。それにより『知念実希人』というペンネームが、読者、そして書店員にある程度認識されたのだ。
こうなれば、各出版社から立て続けに依頼が来る。あとは自分に適したオファーを選び、いい作品を書くだけである。ここではじめて、デビュー作がヒットした作家に並ぶことができたのである。
その後、私が心がけたのは、出来るだけコンスタントに作品を刊行することだった。作品を出せば出すほど、読者が『知念実希人』というペンネームを目にする機会が増える。そうすれば、心理学でいう単純接触効果で、私の著作を手に取ってくれる可能性が上がると考えたのだ。
さらに、書店に寄っては『知念実希人コーナー』を作ってくれたところもある。もし、数ヶ月新作が出なければ、自然とそのコーナーは撤去される。限りある書店の棚を作家たちは奪い合っている。一度手に入れた私専用の棚を手放すわけにいかない。そのためにも、常に新作を供給する必要があると判断したのだ。
私は(七里さんほどではないが)かなりの速筆である。それは作家として大きな武器だ。その武器を最大限に利用することも、作家として生き残るための『戦略』だった。だからこそ、私は年五冊以上刊行することを目標に、必死に作品を書き上げてきて、こうして偉そうに語れるレベルの作家に成り上がったのだ。
文庫書下ろしである程度売れたことで、現在私はほとんどの著書をまず単行本で出せるようになっている。そうなると、単行本が数年後に文庫化するので、年に四作ほど書けば、新刊と文庫化を合わせて二ヶ月に一冊程度のペースで刊行できている。このペースを今後も守っていくつもりだ。
以上が、私が実際に取った作家として生き残っていくための『戦略』である。もちろん、これが全ての新人作家に当てはまるわけではないが、参考できる点はあると思う。
どうか、皆さん一人一人が自分に合った『戦略』を見つけ出し、熾烈な新人作家サバイバルレースに勝利することを願っている。
今秋、開講する『知念実希人 ベストセラーアカデミー』では、作品の映像化の可能性を上げる方法もお知らせします。
月額2480円で全ての講義が視聴でき、さらに書籍化確定コンテストにも参加可能です!
さらに無料公式LINEに先行して登録いただいた方には、1ヶ月無料受講クーポンをプレゼント!
ぜひ下記のリンクからご登録を!
すでに登録済みの方は こちら



